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2013.03.04 Monday

2013春 - 新着シャツ生地とスタイリング


三月です。
徐々に陽がながくなってきましたね。
青空の下
ふと春の気配を感じるような気がします。

気のせいですか??
いやいや、第六感ですから。
ご心配なく
霊感商法じゃありませんよ。笑




てふてふが一匹 韃靼海峡を渡つて行つた


安西冬衛の一行詩「春」より

韃靼(だったん)海峡とは、
ユーラシア大陸とサハリンの間にあるタタール海峡の旧称。
オホーツク海と日本海に挟まれた、
冬には凍結するほどの難所。
現在では油田のパイプラインが通じているそうです。

全長850kmあまりの荒海を、
一匹の蝶々はどのようにして渡って行ったのか。
興味が尽きません。
何色の羽根をはためかせていたのでしょうね。

さて、
ノーザンテイラーにも
春色とりどりの各種生地が出揃ってきました。
今回は新着シャツ生地とその装いを
カジュアルライクな趣向でご紹介。
ではさっそく・・・



ANTEKS
トルコのアンテックス社というメーカー
高品質の綿素材と言えばエジプト綿が定番ですが、
手摘みのトルコ綿もそれに匹敵する名産地。
紡績、機織り、そして仕上げに至るまでの一貫した品質管理により、
近年着々と評判が知れ渡ってきました。
こちらの格子柄はクラシックなおももち
カジュアルに着る場合であれ、
襟を白でクレリック仕様にすると、品の良さが涼しげに引き立ちます。




ANTEKS
同じくトルコ綿100%
よく見ると花の織模様が重ねられています。
どこか雪の結晶のような繊細さ
これには明るい茶のローファーが似合いそう。
いかがでしょうか。
または、おろしたてのキャンバスシューズもいいですね。
仕立てはフレンチフロント仕様で芯地は極力薄く
素肌に袖を通す北国の春、
きっとよく映えます。




GETZNER
当ブログでも以前ご紹介した、オーストリーの銘柄。
奇しくもギンガムチェックに縁があるような
しかし今回は遊び心のアクセントが印象的。
春風にスプリングコートの襟を立てても、
明るい襟元がさりげなく見えて素敵です。




TESTA
こちらはイタリアです。
クラシックな織り柄は、ドレスもカジュアルも分け隔てなく重宝。
ジャケットスタイルは言うまでもなく、
チノパンに綿のニットが落ち着きます。
腕まくりするくらいのラフな雰囲気さえ、絵になります。
晴れた日に窓を開けてドライブしたくなってきました。




CANCLINI
イタリアの銘柄
千鳥つながりで、春のさえずりが聞こえてくるのも
もうすぐです。
そういえば、空を舞うひばりには、
飛翔するとき、旋回するとき、降下するときそれぞれで
鳴き声が異なるとのこと。

では、わたしたちに
こちらの声色は、どのように聴こえるでしょうか。
一息ついて、空を見上げてください♪♪
http://www.youtube.com/watch?v=bGLJ3AnwQ7w




ANTEKS
多色づかいのストライプに、
季節感は洋の東西を問わず。
例えるなら何でしょうか??
さしずめ、黒とグレーの配色は胡麻の串だんご。
ピンクは桜餅、薄茶はきな粉
そしてウグイス餅まで浮かんできました。笑
食い意地??
いやいや画像を張り過ぎです。




CANCLINI
オー、ソレ、ミーヨ♪♪
太陽の国イタリアへの憧憬は、
北国に暮らす者にとって春の希望に通じるもの。
19世紀、北欧デンマークのアンデルセンは、
南欧の異国を旅した青春の記録を
「即興詩人」という童話に昇華させました。
羅馬(ろおま)に往きしことある人は・・・
拿破里(なぽり)に近き聖ヤヌアリウスの・・・など
海を渡り、時を超え、
今日私たちはその世界観を、
森鴎外による美しい日本語で触れることができます。

では北海道からも春の先取り
花柄シャツとその装いをご覧ください。




Floral - Printed Custom Made Shirt

ひと口にオーダーシャツと言っても、
かしこまったワイシャツだけではありません。
お客様のセンスやご要望に応じ、
ご説明と同意のうえ
質実確かな一着をご提供します。




装いの一例として、ご参考までに。
まずは分かりやすいところから
襟の仕立ても、様式は様々。
こちらはワンピースカラーという、
折り返す襟と前身頃が一枚断ちのもの。
切り返しのない、柔らかな襟元の開きが特徴です。




首に沿う襟台の継ぎ目がありません。
これにより、襟元のボタンを開けて着たときに
独特の柔らかなしロール、弧を描きます。
素肌に着てこそお分かり頂けるかと。
また、左右の見返しを中にまわしたものを、
裏前立て。
フレンチフロントともいい、
クラシックな様式のひとつ。




現在では、ワイシャツというと、
こちらのように表(おもて)前立ての切り返しがポピュラーですね。
ご覧のような帯状の継ぎ目があります。
継ぎ目があるぶん、律義な印象。
ビジネスウェアとして着るには、しっかりと理に適(かな)っていたり。




一方、裏前立ての仕様
ステッチの段差がないぶん、スッキリと端整な印象。
どうぞ、伊達男を気どってください。
手ぶらで散歩が似合います。

デートの支払いは??
カード。一回で☆
そうこなくっちゃ。




黒のデニムと合わせてみました。
シャツの裾は出しても入れてもよし。
いずれにせよ、この場合ベルトはしない方が風情かと。
カジュアルですから、
洒落ごころと律義さは別物。




ご参考までに、
レザージャケットを合わせるとこんな具合。
花柄と、革の匂い
ここにタバコの香りが混ざっても乙です。
とはいえ
ノーザンテイラーでのご一服は
ご遠慮ください。笑




袖口はツインバレルに。
ボタンの配置もお好みでどうぞ。
他にも、様々な仕様が可能です。




革の匂いといえば、これで行きますか。
Geroge Cleverley Chukka Boots

ご存知、Crockett&Jones製のレディメイド。
#200のシリーズは私的ベスト3のひとつ。
華奢に見えて、じつはタフな相棒です。




内張りのない、肉夏な一枚革。
なめし革らしい弾力と軽やかな履き心地が特徴です。
なにより、裏革の摩耗と経年変化を見てとれるのが、
一層愛着も湧くところ。
雨でもへっちゃらです。




こちらの生地には別の仕様。
よりカジュアルなデザインは、
カウボーイハットが似合う雰囲気に。
またはミュージシャン風情でしょうか。




ヨークの切り返しが特徴です。
こういったデザインのシャツには、
襟の芯地をしっかり入れるほうがお勧め。
洗濯後はパンパンと叩く程度で
洗いざらしをそのまま羽織っても、
襟と袖口はよみがえります。
丈夫な生地なら、少々手荒く扱うくらいで
ちょうど良いかと。




休日は旅役者を気どりますかー
ギターを持った渡り!!
弾けませんけどー
裕次郎もいいですが、
小林明はもっと好きです。




ALBINI
また戻って、こちらはイタリアの銘柄。
白と黒のコントラストは、
広大な雪原に、農家が融雪剤を撒(ま)いた光景とかさなるよう。
春の陽光に誘われます。

新着シャツ生地とその装いのご紹介、
いかがでしたでしょうか。
クローゼットの本格的な衣替えはまだ先ですが、
そろそろ、時には薄着をしたくなる頃。

ノーザンテイラーでは、
北国の春を彩る生地を各種ご用意しております。
どうそお気軽にお問い合わせください。

次回は新着の春夏スーツ、ジャケット生地をご紹介させて頂きます。
お楽しみに!!






札幌元町 ノーザンテイラー

http://northern-tailor.jp/


さとう様、
素敵な風物詩をいつもありがとうございます☆

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