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2017.10.15 Sunday

秋冬スタイリングと絵画トリビュート -2017

 

秋になりました。

このところ雨が降ったり止んだりで恨めしいですが、

晴れた朝は、露に濡れた樹々がひときわまぶしく映ります。

紅葉の彩りも山から街へ下りてきましたね。

 

 

味覚の秋も目に優しく、

今年は珍しくイチジク(フィグ)が手に入りました。

 

 

 

ドライフルーツとしてポピュラー、

種子のプチプチとした食感が独特。

しかし生を食すのは初の機会です。

果肉は淡白、ほとんどが水分。

乾燥させてこそ味覚も凝縮するのでしょうか。

野趣とデリケートな取り合わせの妙。

 

 

 

2017年、秋冬お薦め生地とスタイリング

見た目のインパクトだけでなく

時を経ての関心にもつながれば幸いです。

そこでこの度は、1着の生地から上下揃い(スーツ)と、

どちらか単体でも着まわしが可能(セットアップ)に適した品々を選りすぐり。

〜ドレスとカジュアルの共存として〜

 

四幕ものの舞台

The Curtain rises.

 

 

 

まず一点目はホイップコードという織り柄。

英語では発音whipcord(ウィプコード)でしょうか。

ホイップ、あれですよ。(かき混ぜて泡立てるさま)

なるほど多義語なのですね。

語源は、縄を縛ったり打ちつけたりする動作にあるようです。

(;゜0゜)

 

 

昔の作業着、野良着から転じた一つでしょうか。

用途は何であれ厳しい環境を連想させます。

ご覧の通り、ツイル(綾織り紋様)が荒々しく

白糸による霜降りのグラデーションが特徴。

しかし表面は滑らかな手触り。

 

ドーメル社 made in Italy

全10色

 

 

ウェイト440g/m

実物がこちら。

決して万人受け(売れ筋)とは言えない品にもかかわらず、

一点ずつ手配してくださる生地屋さんのおかげで、

ノーザンテイラーはお客様にご案内できます。

 

肌寒くなる時季

しかし分厚く毛羽立ったツイード生地は、まだ気後れする・・・

といった移行期に重宝。

北国の秋は今が盛り、

この生地で仕立てたジャケットを愛用してくださっているカスタマーと、

午後のひと時をご一緒させて頂きました。

 

 

 

北海道近代美術館にて

ゴッホ展を鑑賞。

http://gogh-japan.jp

 

驚くことに開館40周年だそうです。

北一条通り、沿線の景色は昔と様変わりしましたが

美術館とその隣、知事公館の緑は貴重なオアシス。

しばし喧騒から逃れます。

 

 

 

 

 

北海道での本格的なゴッホ展は15年ぶり。

今回の構成は在りし日のゴッホが強く影響を受けたという、

日本の浮世絵も交えてのバラエティ。

個人的にはそこに惹かれました。

 

どちらも遠近感が独特。

浮世絵は俯瞰(ふかん)した構図や点のような人影に、なぜか惹かれます。

一方で、静と動が大胆なゴッホ

作品にもよりますが時に圧迫感を伴うため、

正直なところ、画集(図録)を欲しいと思わせる画家ではありません。

 

画像↑は「寝室」

皆様は、どうご覧になりますか?

歴史的価値があろうとなかろうと、鑑賞には別問題。

素朴な椅子は不自然な位置に放ったかたちで、しかしその向く先、

空の寝台上には所狭しと絵が掛かっています。

 

椅子に塞がれた扉、

窓の外も緑が立ちはだかり。

動線のない構図にあって唯一、壁に掛かったタオルの揺らぎが救いでしょうか。

 

鑑賞とは決して読み解く目的ではなく、感性を研ぐ娯楽。

あらかじめ親しみが希薄な分、実物と新鮮に向き合えました。

展示品105点のうちゴッホ作の油絵は33点、

十分な内容でした。

やはり彼の世界は近づきがたいものでしたが、数点、

親しめる作品と出会えたことに感謝。

 

 

 

鑑賞と散歩は付きもの。

近代美術館と道を隔てて隣にある、

北海道知事公館へ立ち寄ってみましょう。

http://www.sapporo.travel/find/culture/governors_official_residence/

 

 

 

 

 

北海道開拓に身を賭した方々のおかげで、

原野の自然と市井の暮らしを行き来できます。

何しろ、クマ出没注意ですからね。

 

 

村橋久成氏

薩摩の士族として幕末から明治維新を駆け抜け、

北方開拓の礎を刻んだのですか。

使者としての慧(けい)眼と潔さ、

その鮮やかな足跡に興味を惹かれます。

人生五十年

 

 

 

午後の散歩、

では始めましょう。

オランダ出身のゴッホが南仏に渡り魅せられたように、

薩摩の青年は北国へ赴き、その視界はどのようにして拓けたのでしょう。

良い時季に恵まれました。

 

 

 

 

 

 

 

 Mr. Classic enters.

 

 

 

 

 

 

仕立てをいくぶん軽やかにしました。

生地自体がしっかりとハリがあるため目立ちませんが、

肩から胸にかけての詰め物を省略しています。

春先もお召しになるご希望で、裏地は背抜きに。

 

 

デザインは乗馬ジャケットをルーツとするカントリークラシックを基調とし、

お客様の好みを踏まえた上で協議。

この度は替えベストを合わせることも想定し、

フィットバランスを調整しました。

 

 

 

 

袖付けの輪郭は残しています。

よりカジュアル、軽やかに見せるには凸を平らに均(なら)すと

また印象も変わります。

 

 

 

 

 

 

 

この度はお手持ちのトラウザーズと組み合わせ。

太畝のコーデュロイ、うっとりとする色味ですね。

ゴッホ展へのトリビュートという、心意気とセンスに感服。

セットアップの多彩さを実例で示してくださいました。

素敵なブラウンのスエード靴とも調和。

 

 

 

デニム生地に上下があるように、

そうした丈夫な品はセットアップによる展開を楽しめます。

大人のカジュアルクラシック、その一つとしてホイップコード

ジャケットはもちろんトラウザーズ(ズボン)単体でもご活躍させてください。

その場合は逆に、ジャケット生地の選択で発想が膨らみます。

 

 

 

Dear Mr. Classic

I greatly appreciate your kindness.

素敵なハットにウール混紡のタイも、

秋空とじつにお似合いです。

 

 

 

 

「アルルの公園の入り口」1888

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では次なる生地とスタイリングのご案内へ〜

 

 

今季の新作

スキャバル社のスーツ生地コレクションから

Galaxy

ベージュに暖色のグラデーションが魅入ります。

こちらも実物(着分)と対面してこその出来栄え。

しかし我慢。 ´д` ;

欲しいからといって次々と手を出す余裕はございません。

生地屋さん、もう少々お待ちください。

 

 

 

こちも新作より

ハリソンズ社のフランネルコレクションが刷新。

目を付けていた品の着分が届きました。

期待が膨らみます。

 

 

↑(ピンを挿した品)が従来のグレンチェック、白黒の対比が明るいグレー色。

端正ですね。

一方で、

その下が新顔。

色味のちがい、伝わりますでしょうか。

柄は同じですが、新作の方はほんのりとベージュ色。

柔和に見えますね。

それぞれの個性をセットアップとしてご想像頂けますと幸いです。

 

新作の方が若干ウェイトが増し、420g/m。

従来が400g/mでも真冬に頼もしい品質でした。

 

 

 

色柄展開がより多彩に。

他、より現代的なニーズを取り入れた軽めのフランネル、

梳(そ)毛のコレクション 340g/mと合わせ、

二種構成が健在。

made in England

 

 

 

 

そしてダグデイルブラザーズより、

秋冬定番のコレクション

English & Town Classics

毎年欠かせません。

タフな相棒となってくれること受け合い。

時代が変わっても動じない価値観、

その指標となるひとつです。

made in England

 

 

 

400〜435g/mによる緊密さ、

ビジネススーツからカジュアル向きまで選りすぐりの構成。

品質はヘビーデューティそのもの。

しかし生地の重さと着心地の硬さは、必ずしも比例しません。

弾力ある特性、また仕立ての工夫次第で

実際の着心地はしなやかに。

 

 

 

セットアップ

まずは上下揃いのスタイリングから〜

シャツ生地にはシャンブレー織り

Giza Cotton 

タブカラーを取り合わせました。

 

 

 

衿同士を引き合せ、タイのリボンを下から浮き立たせます。

持ち出し部分はループ&ボタン留め、またはスナップ留めをご用意。

 

 

 

衿先の仕様、角を丸くする場合の加減や、

または垂れ気味にするかで印象を左右。

 

 

細かな仕様はお好みですが、

肝心なことは衿がリボンの丸みに沿うかどうか。

一着のシャツで薄手のタイから厚手のタイも許容といった、

万能選手ではございません。

その分、お気に入りのタイと相性を考慮すれば、

格別の気分転換を発揮します。

衿の開き具合、芯地の取り合わせもカスタムメイドの醍醐味。

画像の例は、ガーゼ芯を用いました。

 

 

 

ジャケットは袖付けの輪郭を柔らかに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレンチェック、グレンプレイド、

Glen(峡谷、谷間)という語源のように、本来が屋外に適した

全天候で旅の供。

 

夭折のゴッホが取り憑かれ描いた南仏アルルのみずみずしさ、

川辺の風景をはじめ水に親しみを覚えます。

 

 

「糸杉の見える花咲く果樹園」1888

 

 

では近代美術館から足を伸ばしてみましょう。

北一条通りを西へ進み、神宮の鳥居を抜けさらにさらに。

発寒川を渡ると・・・

西区西野です。

( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

 

 

かつて庭の老木(ほうの木)が寿命で伐採。

しかし、いつの間にか根から若木が顔を出し、すくすく成長。
生まれてはじめて、ほうの木に上から目線で語りかけます。
おまえも大きくなれよ‼

 

 

 

 

翌年、目線が同等になりました。

(;゜0゜)

 

 

 

その2年後・・・

見下ろされています。

¥(//∇//)¥

 

 

 

昭和44年当時の資料を頂戴しました。

どの街にも生き証人のような方がいらっしゃいまして、

お寿司屋さんの大将から伺うお話には、傾聴の至り。

私自身は昭和50年生まれ、親しんだ幼稚園を思い出します。

両親は昭和45年に居を構えました。

周囲は田畑や果樹園。

郊外の宅地開発がまだぽつんぽつんと、のどかだったそうです。

それから半世紀近く経ち、人の暮らしも世代交代。

時代は変わります。

 

〜高くそびえたポプラが色濃く、遠景に電信柱の列。

さらに遠く地平線上に都会のすがたがぼんやり見える。

まもなく日の沈む時刻〜

A.チェーホフ「桜の園」

第二幕より

 

 

 

セットアップの続きを〜

ジャケット単体での取り合わせです。

 

 

 

 

 

 

 

トラウザーズには、

ダグデイル ブラザーズから

コーデュロイのコレクションをどうぞ。

畝の太さで陰影にも差が出ます。

 

 

The White Rose

Corduroy & Moleskin

440g/m, 510g/m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記憶と想像力で絵に起こす画家の表現力、

実物を見られたことにあらためて感謝します。

青ざめた幹から天へ表出した緑の輝き、

忘れがたいものでした。

 

 

「オリーブ園」1889

 

 

 

 

ぶどう棚にて〜

今にも倒れてきそうな古木ですが、

まだまだ元気に実ってくれています。

今年も収穫がやって来ました。

 

 

〜はるか遠くで、まるで天から響いたような物音がする。

それは弦(つる)の切れた音で、次第に消えてゆく。

ふたたび静寂。

遠く庭の方では、木に斧を打ちこむ音だけがきこえる〜

 

神西 清 訳

 

 

 

 

秋の深まりとともに、いよいよ冬支度へ。

皆様もどうぞ温かく、

身近な風景から彩りの旅となれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ポプラ林の中の二人」1890

 

 

 

 

 

 

 

札幌元町 ノーザンテイラー

http://northern-tailor.jp/

 

 

2017.02.03 Friday

2017-雪見小景と格子柄特集

 

2017年初投稿、

遅まきながら本年もどうぞよろしくお願い致します。

皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

先週、東京へ出張してきたのですが慌ただしく、

ゆっくりと初詣ができず。

しかしこの度は隅田川を越え足を伸ばす用があり、

つかの間の寄り道。

「清澄庭園」にて和んできました。

 

 

 

 

 

 

 

川瀬巴水(はすい)

清澄園の雪 1938

 

昭和初期の木版画と現代の眺め。

外の街並みや時代は変わっても、ここだけは神隠れしたような静けさ。

おかげでリフレッシュできました。

後日あらためて、

チームノーザンテイラーは北海道神宮へお参りに。

順序がズレましたが、

おかげで幸先の良いスタートを切れました。

o(^▽^)o

 

 

 

 

北国の冬も後半戦。

陽も徐々にながくなってきました。

「のどか」というにはまだ厳しいものの、

緩やかな心持ちで過ごしたいのものです。

そこで雪景色に落ちつく「淡い色合いの格子柄」を特集。

 

タートルニットに合わせての柔らかなジャケット、

オッドベストに合わせての行動派なジャケット、

そして

タイを結ってのドレッシーなスーツスタイルと、

旬のお仕立て上がりから格子柄(window pane, glen plaid)を

三通りセレクション。

春にかけてのご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Blueish-Grey Sporting Jacket】

 

 

 

 

 

 

 

 

Bulmer & Lumb

worsted flannel

made in England

 

 

 

 

 

 

 

 

Custom made Shirts

Ringhart Fabrics London

2/100s x 2/100s Mint/Navy

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Odd Vest】

HARRISONS of EDINBURGH

 

 

 

Fine Classics

bird's eye

made in England

 

 

 

ジャケットには温かみのある天然ホーンボタンを。

一方、オッドベストには照り具合が軽妙な練りボタンを選択。

 

 

 

 

 

【Cavalry Twill Trousers】

DUGDALE BROS & Co

made in England

 

 

替えズボンには、丈夫なキャバルリーツイルを

丈はやや短めに。

ローファーやブーツとの相性がバッチリです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前進あるのみ

( ´ ▽ ` )ノ

転げ落ちませんように

 

 

 

 

川瀬巴水

雪の向嶋 1931

 

 

 

 

 

 

【Pale Grey Window-pane Sport Jacket 】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CARLO BARBERA

Saxony 

made in Italy

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Worsted Flannel Trousers】

HARRISONS of EDINBURGH

made in England

 

 

 

 

 

 

 

 

締めのSuitingは、

ぐっと控えめかつ贅沢に。

 

 

川瀬巴水

月の清澄園 1938

 

 

 

 

 

【Glen Plaid Double-breasted Suit】

TAYLOR & LODGE 

 

 

Lumb’s Golden Bale

made in England

 

 

 

 

 

白糸と黒糸による丁寧なハーモニー、

ライトグレーの色合いが光の当たり方で表情を変えます。

昼は清々しく、夜は影を宿して。

 

 

 

 

 

 

 

Custom made shirts

Ringhart Fabrics London

Royal Oxford

2/100s x 2/100s Pepper-mint

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回はノーザンテイラーとして新たなお取り扱いとなる、

英国生地のラインナップをご紹介させて頂きます。

2017-春夏編、秋冬編と予定。

どうぞご期待ください。

 

 

 

今泉様、手作りのシフォンケーキをごちそうさまでした。

 

札幌元町 ノーザンテイラー

http://northern-tailor.jp/

 

2016.10.15 Saturday

オーバーコート-made to order-お取り扱いのご案内

 

 

 

2016年、秋冬シーズンを迎えるにあたり、

ノーザンテイラーとしてのオーバーコートご注文を

謹んでご案内させて頂きます。

 

 

 

 

英国生地、イタリア生地各種

選りすぐりで取り揃えております。

 

開業時にはオーバーコートまで手を広げられませんでしたが、

5年目に入りようやく、次なる段階へ踏み出せました。

カスタマー様の励まし、

生地商様そして縫製元様のご協力のおかげです。

誠にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

【シングル・チェスターフィールド・オーバーコート】

基本形その1です。

これをもとにデザイン様式の応用をきかせることで、

オーバーコートならでは発展性が広がります。

特徴は主に、袖付けと襟のバリエーション。

 

ジャケットのご注文同様に、

お客様とご相談の上でパッドや芯地類も使い分けることで、

ドレス志向、カジュアル志向

仕立て別の個性をお愉しみ頂ければ。

 

 

 

 

 

 

Bulmer & Lumb

made in England

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bateman Ogden

made in England

 

 

 

W.Bill

made in England

 

 

 

Cesare Gatti

made in Italy

 

 

 

【ステンカラー・オーバーコート】

基本形その2です。

襟の折り返しが上下でアクセントに。

上襟を立てると外気の侵入を防ぎます。

前述のチェスターコートと異なり、

エッヂを効かせずにふわりと包む軽やかな仕立て。

やや裾広がりの優美なシルエットが特徴。

 

 

 

Porter & Harding

made in England

 

 

 

 

Bateman Ogden

made in England

 

 

 

 

 

 

 

 

まずはイントロダクションとして。

〜次回のオーバーコート特集はダブルブレステッド編〜
別の視点からご案内させて頂きます。

北国のながい冬に映えるスリルとロマンス!?
どうぞご期待ください。

 

 

札幌元町 ノーザンテイラー

http://northern-tailor.jp/

 

2016.09.28 Wednesday

実りの収穫とノーフォークジャケット



 

秋の訪れ、

過ごしやすい日が続きます。

皆様はいかがお過ごしでしょうか。

祝日の晩、ノーザンテイラーにとっては嬉しい再会がありました。

 

訪れた先は東区のご近所、

大谷学園にある記念ホール。

こちらのロビーにて、一夜限りの素敵な演奏会が開催。

 

 

本来はソリスト同士、

トランンペット奏者さんとピアニストさんによる友好のアンサンブル。

 

 

お二方揃っての演奏に触れられる機会は、二年半ぶりです。
朗々とそして微細に、

音の香気が揮発。

 



トランペット奏者 ヒロ野口さん

ピアニスト 西本夏生さん

胸高鳴るひと時をありがとうございました。

また来年も北海道で演奏を聴かせてください。

 

 


 

実りの秋、

ではノーザンテイラーからも季節を感じて頂けるよう、

旬の一着をそれぞれでご紹介。

カントリーサイドで市街で、

ナイト&デイ

ハーベストな週末のお伴(とも)に。

 

 

 

ビジネススーツに対してのカジュアルジャケットは、

もとの出自が乗馬や狩猟など、さまざまな個別用途に由来。

ユニフォームではありません。

素材やデザインにあらわれる特徴は、

本来は機能を追求したかたちですが、

現在では趣向性の装飾。

仕立てやディテールによる違いから、

この度はいわゆる「ノーフォークジャケット」をモチーフとしました。

春向きと秋向きのシーン別でご参考になれば。

 

 

まずは春向きの一着から。

生地はホップサックと呼ばれる織り。

変形平織りの一種。

ジグザクと目の粗い凹凸が特徴。

【TALLIA DI DERFINO】

made in Italy

 

ビールの原料にもなるホップを摘み取る収穫袋(サック)を連想させることから、

丈夫で手触りにも野趣があります。
こちらはウールにモヘアーを混紡した生地。

かすかに反射する光沢が、

素朴な野良着とは差別化させた趣味性。

 

 


 

 

 

 

練りボタン
made  in Italy

 


 

スロートタブ(襟のボタン留め切替)

袖付け差し込みと肩先ステッチ

 

 



 

 



背面ベルト縫い付け
 

 



【Odd Vest】

HARRISONS OF EDINBURGH

FRONTIER

 

英国ハリソンズ社を代表する親しみやすい生地です。

平織り、肉厚の万能性から冬以外のスリーシーズンで活躍。
コレクションが刷新されるごとに

色柄のバラエティがさらに充実しました。

ベスト単体としても重宝。

 


 

ナットボタン

made in Italy

 

 


 

【Odd Trousers】

トラウザーズ単体の生地としてもフロンティアはお勧めです。

 


 

 

 

〜季節はめぐり、

ジャケットで1日過ごしやすい頃合いが、

春向きから秋向きへ〜

 

こうした種々の品々を生地商さんとお取引し、

注文洋服屋はお客様と共に理想の一着を形づくります。

時に生地屋さんを訪ねると、

その道のプロから洋服地について教わることが多々あります。

一方で、実際の生産現場へ足を運ぶことはまずできません。

遥か遠い外国ゆえに。

 

綿羊畜産のシェアはオーストラリアや中国といった大陸が圧倒的。

そこから英国やイタリアの紡績工場へ運ばれ、

伝統産業としての品々が機織り。

たかが被服とはいえ、現在では生産から完成まですべからく

自国のサイクルで賄える時代では、

もうありません。

 

 

 

いつか地元北海道産のツイードでこしらえたジャケット着て、

オーストラリアの産地を

英国イタリアの紡績工場、そして機織り元を訪ねてみたい。

まだずっと先の話ですが、

そうした理想を共有し、

身近に通わせてもらえる農場がここにあります。

 

 

 

美唄 西川農場

http://nishikawafarm.com

 

札幌から高速道路で一時間足らずの距離、

美唄、空知地方は空が高い。

もとは炭鉱で栄えた土地。

 

 

 

 

空知特産のアスパラ、

出荷時に根元近くの「切り落とし部分」が廃棄されていたところ、

せっかくだから羊に食べさせてみよう。

とのアイデアから餌に追加。

はじめて数年後、成分を調べたところ肉質にも変化が見られました。

アスパラを食べつづけた羊の堆肥が、やがて農作物の栄養となる循環型。

こうして、アスパラひつじが誕生。

お聞きしたところ、

平成二十年の設立時は、ひつじ3頭、地鶏の雛3羽からのスタート。

西川さんファミリーとスタッフさんによる家族規模の運営は変わらず、

しかし現在では、ひつじと地鶏がそれぞれ200体のスケールにまで成長。

食肉に綿羊、羊乳はチーズ作り等、

命を無駄なく恵みに昇華。

 

 

観光農園ではありませんが、前もって見学の相談をすると

親切に迎えてくださいます。

ノーザンテイラーは2013年に共通の知遇を得て、

以来、四季折々でお邪魔させて頂いております。

 

ひつじと触れ合える機会、

時にお客様をお連れして、時にひとりで。

時間を忘れます。

 

 

マイナス10度近い冬でも、元気に運動。

撫でていると、羊毛の油分で手のひらがしっとりあたたか。

天然の保温力に感服。

 

 

春はもじゃもじゃ

(´Д` )

年に一度の毛刈りが始まります。

 

 

 毛刈り体験は余興ではなく、本気の仕事。

しかし忙しい中にもこうして時間を割いてくださる懐の大きさ、

本当にありがたいです。

ご家族揃ってのご参加もあり、笑顔が絶えません。

 

 

 

一頭分の羊毛、

すのこに広げてゴミを丁寧に落とし、洗います。

 

 

 

毛刈り体験の後は,

実際の毛糸撚(よ)りの実演会。

その準備に、金属のブラシで羊毛の繊維を研いでいるところ。

 

 

講師を務めてくださるスタッフさんの手にかかると、

ご覧のとおり。

まるで綿飴のよう。

 

 

足踏み機でリズミカルに、しかし確実に撚り合わせます。

指先の神経と足の踏み加減が難しく、しかし夢中。

 

 

 

遠巻きに見られています。

                           (^ν^)

 

 

締めには、西川農場産の毛糸を用いたフェルト手芸会。

特殊な針をお借りしてチクチクチク・・・とスピニング。

丸めたり伸ばしたり、

テーブルを囲みながら料理実習のようでした。

いつの間にか大人と子供が仲良く連携。

お二方は初対面。

 

 

完成です。

星三つです\(^o^)/

 

 

西川農場様、いつもありがとうございます。

またこれからもお邪魔させてください。

 

 

〜中秋の名月そして収穫の秋を迎え、

お待たせ致しました。

では後編のジャケッティングスタイルにも、

大地の息吹を想起させる一着を〜

 

 

 

MARLING & EVANS

-The Natural Story-

UNDYED BRITISH WOOL

 

英国生地、マーリン・エヴァンス社からの注目作です。

品種を限定したひつじから

天然のまだら模様(白、茶、こげ茶)

それぞれ「地の色」を活かすため、

染料を使わずに紡績。

その品種とはヤコブ=Jacobs、聖書にも出てくる名。

 

 

 

ヤコブ種ですか?

初めて聞きました。

調べてみるとなるほど・・・まだらです。

あれ!!

どこか似てるな〜

 

 

西川農場さんのマスコット

モモちゃんです。

(⌒▽⌒)

 

 

 

品種はちがいますけれど、三色のまだら

似てますよね。

偶然にも嬉しい再会となりましたよ。

 

 

 

 

 

春向きとは要所でカッティングが異なります。

先述の緩やかなシルエットに比べるとメリハリが効き、

動きながらツイード生地を馴染ませていく行動派。

 

 

前裾のカーブ、

開き気味にまたは閉じ気味にするかは、

デザイン全体のバランスと連動します。

慎みと大胆さを左右。

 

 

 

ミラノナット

made in Italy

 

 

 

 

 

 

取り外しタブ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Odd Vest】

BULMER AND LUMB

BLACKWATCH WOOSTED FLANNEL

made in England

 



革くるみボタン

 

 

 

 

 

 

 

アクションプリーツ(背面の折りひだ)

 

 

 

 

 

 

 

【Odd Trousers】

Canonico Flannel

made in Italy

 

 

 

【Extra Patch】

Dugdale Bros& Co.

Cavalry Twill

made in England

 

 

 

 

2016年、秋のハーベスト編はいかがでしたでしょうか。

いよいよ近郊の山では紅葉シーズンですね。

来季はノーフォークジャケトを羽織って春秋、

行楽のお伴にして頂けますと幸いです。

 

 

 

 

いやそのまえに来春、

皆様と毛刈り会を開催できますように。

どうぞお楽しみに。

 

 

札幌元町 ノーザンテイラー

http://northern-tailor.jp/

 

2016.07.26 Tuesday

2016-春夏コットンジャケッティング -ロケ編-


 


 
春の便りをすっ飛ばして、
暑中見舞い申し上げます。
皆様お元気でいらっしゃいますか。
ノーザンテイラーは、おかげさまで野へ山へ、
伸びたり縮んだりしております。

 





 


昨日7/24、札幌で航空ショーが開催されましたね。
お世話になっております方が一緒に行こうと誘ってくださり、
午前中見学してきました。

 
会場は東区丘珠空港
地方と地方を結ぶ小さな飛行場で、普段利用する機会は少ないものの、
元町からクルマで十数分の近所。
この日は交通規制もあり、
青空の下散歩。

 


軍用機、民間機
仕事用、レジャー用
さまざまな機体が集結。
イベント内容は展示と、曲芸飛行のデモンストレーション。

 


 
早速午前の部が開始。
っていきなり背面飛行ψ(`∇´)ψ
慌ててカメラも逆さに構えるところでした。
プログラムのトップバッターは、
レッドブル・エアレースの精鋭パイロットです。
場内アナウンスによると、先週はヨーロッパの大会に出場されたばかり。
わざわざ北海道にまで、なんと気前が良いのでしょう。

 


垂直⬆


垂直⬇
 






 




 



室屋義秀選手、
北国の夏空にとびきりのスマイルをありがとうございました。

 




 



ではノーザンテイラーからも、
夏空に映える今季のスタイリングをご紹介させて頂きます。


 



【シアサッカー・コットンサマージャケット】

 




 



シアサッカーといえば、緩やかな凹凸波面が特徴。
質の厚さ薄さにより、シャツ生地としてもポピュラー。
こちらの品は肉厚でハリがあるため、表面はほぼ平らに見えますね。
しかしデニムとちがって、北海道の夏でしたら快適に過ごせるかと思います。

 



【天然貝ボタン・ブラウン】

 





 


Canonico 2ply plain
極小の千鳥格子


 


H.Lesser& Sons, Summer KId Mohair



 



カジュアル・カスタムメイドシャツ
Ringhart Fabrics London
100双の平織り

 


紺とグレーで
それぞれ仕立てを変えてみました。

 



 


グレーは、肩ヨークなし。
肩線を境に前身と後身が二分されます。
こざっぱりとした印象。


 


紺は通常の仕様、肩ヨークあり。
前と後ろ、襟と袖、すべてをつなぐ帯状のパーツです。
律儀な印象。



 



スカイブルーの次はグリーンをモチーフに。

 



【コットンギャバジン・サマージャケット】


 





 





 





 


Arthur Harrison Summer KId Mohair
セージグリーン

 





 




 




 











 



今月はノーザンテイラーにとって節目の月。
おかげさまでなんとか迎えることができました。
リアルでお目にかかれる方々、
そうでない方々にも
いつも支えて頂き誠にありがとうございます
皆様にとっての夏が、燦々とまぶしい日々となりますように。


 


 
札幌元町 ノーザンテイラー
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